また会える日まで。
「犬丸さん!!」
「さん!?もう人間界行きの便が出るんじゃ…」
「あたしっ、犬丸さんにどうしても伝えたくて…」
神を選ぶための、あの激戦は終幕を迎えた。
それから数日、植木くん達元能力者は人間界へ戻ることになった。
そして今日はその当日。しかも出発10分前。
「言わずに帰るなんて絶対イヤだったから…絶対伝えたいって思ったから」
「さん…」
「犬丸さん、あたし、ね。犬丸さんのこと…」
その時だったんだ。
『人間界行き、そろそろ出発です。皆さん集まってください』
「あ…」
困っている彼女の背中をそっと押して、
目線は彼女に向けて。
ゆっくり微笑んで。
「さようなら、さん」
「やだっ…あたしまだ伝えてないよ!」
「駄目ですよ。これを逃したら戻れないじゃないですか」
まだまだ待っててくれる人が居るまでは。
貴方は帰らなければならない。
絶対に。悲しませないために。
たとえ貴方が天界人で、血の繋がらない家族だとしても。
見ず知らずの人の中からみつけた仲間だとしても。
「犬丸さん!!」
「さん、また、会える日まで。
そうしたら、続きは僕が。」
「…!」
僕の声は届いただろうか。
彼女は泣きそうな顔をしていたけれど、
それでも振り返らずに走っていった。
彼らの元へ―――――
「素直じゃねえな、ワンコ…いや、神様よぉ。」
「小林さん…」
「好きなら好きって言っちまえばスッキリするのによ。」
確かにそうかもしれないけれど。
彼女に今、思いを告げてしまったら。
きっと、大変なことになってしまうでしょう。
気持ちは其処にあるのに、相手は遠い場所にいるのだから。
「いいんですよ、これで。」
「…はぁ、お前も物好きだな。」
「彼女はまだ中学生ですから。」
――― 5年後、春 ―――
もうあれからどれだけ経ったか。
今ではもう、中学2年生だった私も大学一年生。
時間の流れは長いようで短かった。それでも思いは変わらない。
『また、会える日まで。』
貴方の言葉はいまでも心で生き続けてるよ。
私をずっと、捕えて放さない。
「犬丸さん…元気かな。」
一生懸命で、周りに気を使う人だから、
気苦労もきっと耐えないだろうし。
せめてあいちゃんから聞いた話で、小林さんがまた
火野国中学で教師をしているというのが救いだろうか。
彼は犬丸さんをからかうのが好きみたいだから。
いつも通り、大学の門を抜けた。
いつもと変わらない風景。
いつもと同じ並木道。
でも、今日は…
「…犬丸、さん…?」
「こんにちは、さん。やっと会えましたね。」
嘘でしょ?
だって貴方神様なんだよ?
ずっと天界にいるんでしょ?
なんでここにいるの?
「迎えに来ましたよ、さん。」
「迎え…?」
「さん、僕は貴方が大好きです。愛しています。」
それは望んだコトバ。
ずっとずっと、聞きたかった、
貴方の声で。
ずっとずっと伝えたかった、
大事なコトバ。
「さん…」
「私も、犬丸さんのこと大好き!5年経った今でも、何年経っても。」
変わらぬ愛だってあるんだから。
それから私は、週に何度か天界へ行っている。
さすがに犬丸さんに人間界に来てもらうには条件が厳しいから。
天界人が天界へ行くんだもの、何の問題もない。
犬丸さんが自由に行き来できる道具をくれたし。
でも、なんだかそれは犬丸さんから私へではなく、
無事神補佐になれた淀川さん…よっちゃんから、
仕事に身が入らないといけないから。
ということらしい。
「犬丸さん、あたしね。」
「はい?」
「20歳になったら犬丸さんを両親に紹介したいなーって思ってるの」
「ぶぅっ!?/////」
口をつけたコーヒーを噴出しまいとむせる犬丸さん。
「随分気が早くないですか…?」
「そんなことないよ!20歳はもう大人なんだから」
「…なんだか今から緊張しますね…」
「あははっ」
でもすごいと思わない?
彼氏が神様だなんて。
しかも、かなりご丁寧な、ね。
「犬丸さん、大好きだよ。」
「…えぇ、僕もです。」
END*
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すみませんごめんなさい許してください誤りますごめんなさい(うるさい)
すみませーん!!
なんかもう中学生って設定がアレなもんだから、
なんだか犬丸さん年齢さ考えたらロリコンくさいです!
ていうかなんだこのラブラブってるカップル。
こんなの本当に居たらうざったい(笑)
一応最終回記念なんだけどな、これ。
こんなものでもご意見・ご感想いただけたら嬉しいです。
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2006/03/28