『お兄ちゃん、お兄ちゃん』
『どこにいるの?おにいちゃん・・・』
『くらいよ・・・コワイよ・・・おにいちゃん・・・』
『オニイチャン・・・・・・・・・・』
失った絆と得た損傷
「・・・・・ゆ、め?」
最悪な目覚め。
そして自分がどれだけ寝ていたのか気付いた。
-----AM 4:06
ほとんど眠っていなかった。
・・・きっと、これから先寝ることはない。
眠れなくなるから。
「・・・・・アル」
「あれ・・・。起きたの?」
「・・・・・うん」
「眠れなく・・・なっちゃった?」
「・・・・・うん」
リゼンブール・ロックベル家。
一つの部屋に、二つの影。
アルフォンス・エルリックと、その双子の姉、・エルリック。
「・・・・・アル・・・」
「兄さんは、絶対生きてるから」
「・・・・・・・・・うん」
「大丈夫だから。絶対・・・見付けるから」
「・・・それは、私も同じだよ?」
兄 エドワード・エルリック。
数ヶ月前に、行方不明になった、長兄。
そして、旅した記憶を無くし「あの日」のままで帰ってきた弟・アルフォンス。
そして・・・、同じように記憶と、右目を「持って行かれた」妹・。
しかし、忘れた記憶は「旅の間」だけではなかった。
兄に関する全ての記憶を・・・・・・・・・持って行かれた。
「まだ・・・、思い出せないの?」
「・・・顔は、思い出せるよ・・・声も、どれだけ優しかったのかも」
「」
「・・・でもね、ぽっかり穴が空いてるんだ。
まるで『思い出しちゃいけない』みたいに・・・兄さんとの記憶がないんだ」
そう言う姉の顔は、薄暗い部屋では見えなかったけど。
きっと哀しそうに微笑んでいる、そう直感で思う。
だって自分たちは双子なんだから。
「・・・・・、寝よう?」
「アル寝ていいよ。私は眠れないから」
「でも」
「いいの。・・・どうせ、寝てもまたすぐ起きるから」
暗い暗い闇の中
ずっとずっと歩き続けて
見付けたものは 何もなくて
きっとそれはとても大切なもの
きっとそれはとても大きなもの
・・・大好きなヒトとの、大好きな時間・・・
『お兄ちゃん、お兄ちゃん!』
『お、どーした?』
『あのね、これ!』
『これ・・・ぬいぐるみ?』
『うん!あのね、お兄ちゃんにあげる!』
『・・・そっか、あるがとな!っ』
『・・・うんっ/////』
「・・・・・兄さん・・・・・」
思い出せないよ
顔も声も思い出したのに
何をしていたかは全然思い出せないよ
兄さん今・・・・・何処にいるの・・・・・
会いたいよ・・・・・
私を この闇から救ってよ・・・・・
兄さんは 私の光 兄さんは 私の・・・・・
+++++ アトガキ +++++
不完全燃焼(爆)
気が向けばエド編も描きたいんですが・・・
つーか、これは何でしょう(根本的問題)
シリアス調で『お兄ちゃん』って言わせたかったんです。
最後の「私の・・・・・」の続きは、
皆様が当てはめてください。
それは、貴女の気持ちなのですから。
2005.8.8